四季報2006新春号
たまっていた古本を処分するため、本棚総ざらえで整理していたところ、四季報2006新春号が出てきました。
パラパラとめくってみたらけっこう面白かったので作業を中断して最新号と見比べてみることに。
ひところと比べると上がってしまったとはいえ、株価はまだまだバーゲンセール継続中とみている私ですが、実際に数字で見てみると、その思いはさらに強くなりました。
例えばメジャーなところでハウス食品(2810)。
売り上げは1910億から2180億へ、営業利益は72億から148億へ。
売り上げが伸びただけではなく、利益率が飛躍的に高まっています。
(営業利益率:3.8%⇒6.8%)
配当も22円から30円まで浮上、もちろんその間、内部留保も着実に積みあがり、その額たるや実に280億円。
これで株価はどれだけ上がったのか、と思いきや、1760円⇒1240円と逆に3割沈んでいたりするわけです。
途中で800万株規模の自社株買い&償却もあり、1株益は39.7円から97.4円へ。
現状は予想PERで12倍、PBRは0.7倍、配当利回りは2.4%。
「他にもっと魅力的な銘柄がある」という点は別にして、この銘柄そのものの投資判断を考えるなら「買い」と言って差し支えないように思えます。
変わったところでは日東電工(6988)。
売り上げ6000億からリーマンショックでの大きな落ち込みを経て、リーマンショック前と同水準まで回復。
が、その間、増配を繰り返して配当は50円から100円へと倍増。
そして株価は8200円から3200円へと半額以下に暴落しています。
笑ってしまいますね。
もっと極端なのが商社各社。
ざっくり飛ばしてみていくと、
伊藤忠:
1株益82円⇒190円、配当8円⇒40円、株価は900円⇒850円。
丸紅:
1株益52円⇒120円、配当6円⇒24円、株価は600円⇒500円
三井物産:
1株益117円⇒224円、配当22円⇒55円、株価は1470円⇒1100円
住友商事:
1株益120円⇒208円、配当22円⇒51円、株価は1400円⇒1060円
三菱商事:
1株益208円⇒303円、配当30円⇒70円、株価は2450円⇒1540円
軒並み大幅増益、配当は倍増以上で、それで株価は大きく下げている、と。
三菱商事なんて半値近くなってますし。
商社株は値動きも荒いですし、短期的にはまだまだ下げる余地もあるでしょうが、長い目で見るなら、ですよね。
他にもこんな銘柄はいくらでも転がっています。
自分の保有株以外にまで範囲を広げれば、それこそ数えきれないほどの数の銘柄がこんな超バーゲンセール状態になっているはず。
引き続き、あれこれいろんな銘柄を買い続けていきたい、という思いを強くしました。
今、この状況で、この時代に日本人として生きている幸運。
そして少ないながらも会社員として定期収入があり、毎月新たに株を購入し続けられる幸運に感謝の気持ちも忘れないようにしないといけませんね。
世界に目をやれば、国家が破産しかかっている国、若年失業率が5割を超えている国、テロや政治混乱で投資の前に生命の安全を心配しなければならない国、独裁権力に支配された国、そもそも自分の国家がなく、抑圧されている民族などなど、「株式投資なんて考えたこともないし、これからもない」という人々の方が圧倒的多数なんですから。