初心者向け。 投信編。

前回の続きです。
今回は投資信託について。


現在、日本国内では数えきれないほどの投信が販売・運用されています。
初心者の方だと選択肢が多すぎて選べない、なんて状況にもなってしまいかねないほど。

こういう時は、とりあえず大枠で選択肢をしぼって、分かりやすさを求めた方がいい気がします。

まず、何に投資するのか、考えてみましょう。


私のお勧めは「全部外国株」です。


「ウソでしょ?」
「正気?」
「ていうか、これ、初心者向けに書いてるんだよね?」

なんて声が聞こえてきそうですが。

私は本気で「投信は全部外国株」がいいと思ってます。


だってね。

端株や優待株もかじるなら、それが日本株部分になりますよね。
さらに貯金は日本円で、給料も日本円で受け取るんですよね。

だったら。
分散の観点から、投信は全部国外資産にしちゃった方がむしろバランスいいと思いません?

むしろそれでも少ないくらい。
(給料の6割を投信に突っ込む、とかいう気合の入った人ならまた話も変わってきますが)


為替リスクが怖い、なんて人もいるでしょうが、ちょっと立ち止まって、冷静に考えてみてください。

為替リスクと、全てを日本円建資産に一点集中するリスク。

本当に危険なのはどっちよ、って話です。


実はけっこう話は単純でして。

為替リスクをとった場合/とらなかった場合、そしてそれぞれが成功した場合/クソ裏目を引いた場合を考えてみましょう。
為替が大きく動かなかった場合は損益も限定的なもので済みますし、大きく円高or円安が進んだ場合について、です。


<為替リスクをとった&大きく円安>
 これは為替で大きくプラスになりますので、まぁ成功と言えるでしょう。
 ただし円安が大きく進む、というのは日本国内がどんな状況になってんのか、って問題はありますけど。。。

<為替リスクをとった&大きく円高
 為替で大損するパターン。でもこれ、実は最悪ではありません。
 「巨額の借金抱えて経済破綻」
 「国内は不況のドン底に落ち込み、街には失業者があふれる」
 こんな状況の国の通貨が強くなるはずありません。
 ということは、「円高が大きく進む」ってのは日本が経済破綻もせず、景気も堅調で仕事もそれなりにはある、という状況を意味します。

 「外国株投信に投資してたから大損しちゃったよ、あーあ」
 なんて嘆きながらも、少なくとも生活はしていけてるわけです。
 仕事はあって経済は回ってんですから。

<為替リスクをとらない/大きく円高が進む>
 これはまぁ成功パターン。投資で損することもなく、国内経済も堅調。

<為替リスクをとらない/大きく円安が進む>
 外国資産に一切投資していなかったため、円安の恩恵ゼロ。
 国内は失業者があふれ、場合によっては経済破綻の可能性も?
 円安で原油や鉄・銅、穀物などなど全て価格急騰、インフレも進み、国民生活を直撃。

 4つ見比べてみてどうですか?
絶対に避けなければならないのはどれ? って言えば、明らかに「為替リスクをとらない/大きく円安が進む」ですよね。
それ以外なら最悪でも食ってはいけるわけですから。

ということは、答えは一つ。

大きく円安が進んだ場合の備えとして、その安全保障になり得るレベルの、それなりの金額を外国資産に投資しておくべきなんです。
10万円投資してそれが20万円になったくらいじゃ気休めにしかなりませんし。


ということで、投資対象は海外株。
基本は先進国、スパイス程度にちょっとだけ新興国株。
もちろん手数料の安さからインデックス投信一択で。

これが私のお勧めです。


ちなみに私自身はIDECOで投信を利用しています。
2万3千円の枠でしたので、2万円が先進国株、ハンパの3千円が新興国株。


株以外の資産は・・・  正直、いらないと思います。
スタートはシンプルイズザベスト。 分かりやすさが大切です。

もうちょっと経験を積んで、知識も身につけてから、やりたければ債券でもコモディティでもちょっとかじってみればいいでしょう。

REITは、私はあまり魅力は感じません。
少なくとも、今の3%だの4%だのなんて水準じゃ検討する気も起こりません。

利益を全部吐き出しての3〜4%よりは、高配当株で内部留保もしっかり積み上げた上での2〜3%の方がよっぽどいいですし。

不動産ジャンルがほしいならREITよりもお金を貯めて実物の不動産を買う方がいいですよ。

滞納リスク・空室リスク・ご近所トラブルや漏水などのトラブルが気になります?
それらを全部まとめて解決できる簡単な方法がありますよ。

滞納する心配がなく、退去する心配もなく、余計なトラブルもクレームも持ってこない超優良入居者に貸せばいいだけです。


って言うと、「頭おかしいんじゃねーのこいつ」って思われてしまうかもしれません。
「そんな入居者いるわけねーだろ」と。


いるんですよ、それが。


それはアナタ自身。
自分が入居すればいいんです。


貸すにも売るにも困らない好立地で。
10年後でも20年後でもあまり値下がりしないように、ある程度築年数を重ねて値下がりした後の物件を狙って。
今の超低金利の住宅ローンを利用できれば手持ち資金もそれほど必要ありませんし。

これだって立派な不動産投資ですよ。
10年後に買った価格で売れれば、その間の家賃分、賃貸生活よりお得ですしね。


「自宅購入も不動産投資」という観点が日本人にはまるで欠けてしまってますが。
この先一直線に値下がりするとわかりきってるものに巨額の借金背負って一点集中投資、って、冷静に考えれば頭おかしいと思いません?

投資信託で何に投資すべきか、の前に自宅購入で数千万損してちゃ何の意味もないですよね。



あ、すみません、また話が脱線しました。

投信の話でしたよね。


ひふみ投信など、優秀なファンドマネージャーを擁する投信も存在します。
インデックス投信だけでなく、そういったアクティヴ投信を推奨される方もおられるかもしれません。

でも、アクティヴ投信の問題は手数料の高さだけではありません。

すぐれた運用成績を残し、○○ファンド大賞とかを受賞してTV番組でも取り上げられたりした投信が、注目と人気を集め、急激に資金が集まって規模の急拡大で身動きがとれなくなり、運用成績が急低下・・・
これってよくある話です。

個人的には、藤野さんの実力は認めつつも、ひふみ投信はその道をたどるんじゃねーの? と思ってましたけど。
今のところ、新規資金の集中もうまく乗りこなしておられるようです。
でも、運用状況を見ると、内訳は数年前とはまるで異質なものになってしまっています。

さらに資金が集中した時、果たして運用成績がどうなってしまうのか。
それは神のみぞ知る、って感じでしょうか。


運用報告書を詳細に読み込み、状況を精査しつつ、機敏に適切な判断を下す・・・  って、そんなことできる初心者いませんよね?
そんな無駄なリスクを冒す必要はありません。
やっぱりシンプルイズザベストです。


てことで私の結論。

お勧めの投資信託
「ほぼ海外先進国株のインデックス投信、一部スパイス程度に(一割くらい?)新興国株インデックス投信」 です。

あ、具体的な銘柄についてはSTAMでもe−Maxisでもなんでもいいです。
そんなに大きな違いはありませんし、エンピツ転がして決めても構わないくらいw

そこを深刻に悩むよりも、とりあえずなんでもいいからとっとと積立スタートしちゃった方が早いですよ。













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