年金の受け取り時期。

今月初め頃に日経で「年金の繰り下げ受給」の記事がありました。
通常は65歳から支給開始ですが、これを繰り下げることで受給額を増やそう、という話。



現在、65歳から受給を開始すると月額は109,435円。

開始時期を1カ月繰り下げるごとに受給額は0.7%加算され、70歳まで受給しなければ月額は221,997円にまで増加します。


著名コラムニストの大江英樹さんは「自分は70歳から受給する」と言っておられましたが、70歳まで自己資金でやっていける方なら、これは当然、有力な選択肢となるでしょう。




一方で、私は60歳から受給する気満々です。


繰り上げ受給の場合は1カ月ごとに0.5%減額され、60歳即受給開始の場合、月額は109,435円となります。

数字的には70歳受給開始の半分以下。
あり得ない選択肢にも見えてしまうかもしれません。



でも、私はやっぱり60歳受給開始一択です。




その理由は、もちろん「自己資金では65歳までしのげないから」ではありません。

日本の財政状況や人口構成を考えれば、無年金でもやっていける資金計画は必須だと個人的には思っています。
年金の使い道は生活費ではなく、娯楽費と資産運用の原資。
(私にとって株式投資は老後のためというよりは、それ自体が趣味・娯楽でもありますw)


となれば、まだまだ心身ともに元気なうちに受け取らないと意味がありません。

体力的に旅行に行くのも辛い状態になってから余裕資金を受け取ってもしゃーないで、って話です。
繰り下げてるうちに早死にしちゃったら元も子もないですしねw




日経記事では、生涯の受給総額で繰り下げ受給の方が多くなるには12年余分に生きる必要があるそうで。
70+12=82歳まで生きれば、70歳繰り下げ受給開始の方がお得になる計算です。


同様に60歳繰り上げ受給が65歳開始に逆転されるのは76歳。
(ここから先の数字は私がざっくり計算したものですので多少のずれはあるかもです)
70歳開始にも逆転を許すのは79歳です。


今の長寿時代、80歳くらいは普通に生きられそうな気もしますし、数字的には「60歳繰り上げは明らかに損」にも見えますが。




しかし私の場合、受給額のけっこうな割合が運用に回ります。
この運用成績込みで考えると、まるで話が変わってきます。


仮に年3%で運用した場合。

65歳開始に逆転されるのは80歳、70歳開始には83歳にまで伸びます。


これがもうちょっと頑張って年5%運用となりますと。

86歳と89歳にまで伸びてきます。

ここまで来ると、「遊ぶカネは元気なうちにもらわないと意味ねーよ」って話と合わせて考えた場合、ほとんど繰り上げ一択じゃありません?


「年5%運用なんてできんのかよ」
って言われてしまうかもしれませんが、私は十分可能だと本気で思ってます。


今でこそ、資金繰りの苦労にあえいでいるビンボー人なワタクシですが、60歳時点ではそれなりの資金規模になっている予定。
(ここはあまりツッコミ入れないでやってくださいw)

投資の世界は基本、「ゼニのあるヤツが強い」っていう大前提のある世界。
資金力のある投資家ならば年5%は案外、低いハードルだと思ってます。



ちなみにコツコツ京都で某FPさんにこの考えを直接ぶつけてみたことがありますが。
(この方は世に多いゴミFPではなく、ちゃんとした知識をお持ちの方です)

「自分で分かってやってる分にはどっちでもいい」
「長生きできる保証もないし、正解なんてない」

という答えが返ってきました。
言われてみれば、そりゃそーだ。

「ちゃんとした知識を持たずに誤解に基づいた選択をするのが問題。あと、いい加減な情報をまき散らす著名人も〜」
とも嘆いておられましたね。
O野H子さんとかM永T郎さんとかw



いずれにしても、表面的な数字だけ追いかけても意味がありません。

各自の老後の資金計画、資産状況によっても、まるで話が変わってきます。



しっかりした知識をもち、制度を理解した上で、自分の頭でしっかり考えて結論を出したいですね。













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