初歩的なことですが。
投資に興味を持った友人@投資初心者からちょっと相談を受けてます。
お題は401Kの商品選択。
現状、すべて元本保証にしてるそうです。
私のアドバイス。
「全部海外株式のインデックス投資にしちゃえば」
びっくりされちゃいますかね。
実際、かなりびっくりしてました。
「全部? ホントに?」
「全部まとめては不安? じゃぁ1割か2割くらいエマージング株式にしとけば?」
「えぇぇぇぇ!!」
「大丈夫? 損したりしない? 海外って為替も絡んでくるよね?」
「為替はもちろん直で影響受ける。 株価が下がれば損するし、円高になれば損するよ。」
「えっ、それって大丈夫?」
「私は痛くもかゆくもない。 投資の世界は自己責任!!」
なんかアホみたいなやり取りですが、まぁ仲のいい友人でしたのでこっちとしては超ホンネトークで。
もうちょっと詳しく説明すれば、
株主優待に興味があって、そっちにそれなりの金額を突っ込む予定。
貯金もしっかりするつもり。
という前提があり、じゃぁ分散の意味で401Kだけでも海外資産にしといたら? って話。
投資初心者にとって、大きめの金額を為替リスクにさらすのはちょっと勇気がいるところではありますが、利益を狙うのではなく、資産を防衛する観点から考えてみればわかりやすいです。
大きめの金額を海外資産に投資した場合/しなかった場合、それぞれで将来大きく円高になった場合/円安になった場合、を考えてみてください。
(為替が将来も大きくは動かなかった場合はまぁ、海外に投資してようがしてまいが為替の観点からは大差ないので除外)
<投資した/円高>
為替で大損。その代わり大幅円高ってことは日本は財政破綻もしてないし、街に失業者があふれるような状況ではない。
大損した一方で会社でリストラの嵐が吹き荒れることもなく、定年まで勤めあげて貯金も退職金もしっかりと。
<投資しない/円高>
為替の損失ゼロ。貯金も退職金もしっかりで、安心老後。
<投資した/円安>
物価は上がり、日本経済もヤヴァいことになってる可能性あり。
一方、投資した分が為替差益全開。
<投資しない/円安>
物価が上がり、日本経済もヤヴァいことになってる可能性あり。
せっかくの貯金もインフレにやられて目減り、退職金もちゃんと出るかどうか、いやそれ以前にとっととリストラされて貯金すらもできなくなってるかも。
この中で上3つはどれになっても何とかやりようはあると思います。
最悪というか、絶対に避けなければならないのは最後の<投資しない/円安>です。
ならば当然、自分の老後をある程度下支えできる程度の金額を海外資産に投資しておくべきなんです。
為替リスクよりも、本当に怖いのは日本円にすべてを賭ける一点集中のリスクです。
・・・って辺りを説明したら納得してました。
あと、短期売買にも興味を示してましたので全否定しときました(汗)。
やりたきゃ勝手にやればいいですけど、それなら私が教えられることなどなにもありません。
(まぁロスカットの徹底、だけですね)
「資金が少ないからバイ&ホールドだけじゃなかなか増えていかないし・・・」
ってのは初心者が陥りがちな焦り。
「資金が少ないなら残業増やして節約をもっと頑張って資金を増やせ」
って言っときました。
勝てるかどうか分からない(たいてい勝てない)デイトレ・スイングよりも力づくで、物理的に資金を増やしてしまう方がよっぽどてっとり早いし確実です。
システムトレードやデイトレ手法に勝利の方程式なんて存在しません。
(勝ち続けてるカリスマトレーダー、それはその人個人の能力であって、その手法自体に「他の人がそのままマネしても勝てる」再現性なんてありません)
誰にでも効果のある勝利の方程式、それは「長期間の複利効果」です。
30年かけて着実に資産形成しようとする人には予想外に早く成果を与えてくれる。
5年で達成しようとする人には50年かかっても達成させてはくれない。
負けても生活に影響しないトレードはけっこう勝たせてくれる。
絶対に負けられない背水の陣を敷くと「何もそこまで」っていうくらいの大裏目。
投資の世界の神様はホントに性格ねじ曲がってます。