パナ大赤字に思う。

パナソニックが昨年に引き続き、巨額の赤字を発表しました。

2年あわせて約1兆5千億円の大赤字。
それでまだ存続できてることもすごいですけどね。


ソニーも相変わらずですし、シャープも経営危機まっただ中。

かつては自動車と並び日本経済を引っ張った電機業界の復活はあるんでしょうか。




電機業界がそろいもそろってここまで落ちぶれた理由は様々でしょう。
円高だったりサムスンの大躍進(およびそれを支えたウォン安)だったり。



デジタル化・グローバル化の進展で、すべてを自社内で完結させるビジネスモデルが崩れ、全世界から安い部品を買い集め、安いコストで製造できる業者に製造を委託する分業化が進んだことも大きな要因としてあげられるでしょう。

世界で売れる商品開発、という視点を欠き、日本国内に特化した商品ばかり開発してしまった、いわゆる「ガラパゴス化」の問題もあるでしょう。


ただ、日本国内の一消費者として意見を言わせてもらうなら、その「ガラパゴス」スタイルの商品開発は、日本国内に限っても、本当に売れる商品をつくってきたのか? という気はします。
世界では受け入れられなくても、日本国内で使う分には消費者にとって明らかなメリットがあり、やはりそれを買う意味がある商品であるなら、まだ救いはあるかもしれません。


でも、本当にそうでしょうか?


私の目には根本的な問題として、「技術者の自己満足」による商品開発に大きな原因があるように思えてなりません。

3Dテレビとか、「まぁそんな機能もないよりはあった方がいいよね」程度の話で、それで何万円も価格が上がる商品を、いったい誰が買うんでしょうか?

最近耳にする「超高画質テレビ」、いわゆる4Kテレビ。

販売価格は80型で186万円、50型程度のサイズなら55万円だそうで。



正直、検討対象にすらなりません。

4Kテレビと比べれば大きく画質は落ちるんでしょうが、それでも全然問題なく気にもならないレベルの画質で30〜40型程度のものが数万円で買えるんです。

いったい彼らは、誰を相手にあの商品を売ろうと思ってるんでしょうか?



消費者目線での商品開発を忘れてしまったこと。
それが全ての問題の底流にあるような気がしてなりません。


そこに気付かない限り、ソニーにせよ、パナソニックにせよ、永遠に復活はないと思います。



私は投資で踏み込んだリスクをとるのは嫌いではありません。
さらなる業績悪化・減配の可能性も承知の上で、商社各社に積極的に投資しています。
さらなる景気悪化や新たな○○危機の可能性も念頭に置きながら、自動車部品や素材産業はじめ景気敏感株にも投資を継続しています。


そんな私でも、たぶんソニーパナソニックの株に投資することは、たぶん永遠にないと思います。



案外、10年後くらいにソニーが医療事業と金融の2本柱で稼ぐ「元電機」として大復活してたりして・・・





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