閑話休題。

株とは値上がりするもの。



こう断言してしまったら、どんな反応が返ってくるでしょうか?

たぶん「楽観的すぎ」的な、否定的な反応が多い気がします。
「頭おかしいんじゃないの?」と思われるかもしれません。
実際、そんな反応が多かったです。
特に株式投資の経験のない人からは。

でも、私はこの前提に基づいて貯蓄額をはるかに上回る金額を投資に回しています。


仮に売上・利益率など全く同一の2社が存在したとして。
内部留保だけが異なっていた場合を考えてみてください。

内部留保が10億程度のA社と、内部留保が500億積みあがっているB社。

投資するならどっちでしょうか?
どちらにより高い金額を払って投資するでしょうか?


企業は毎年の利益の一部を配当として株主に還元し、残りを内部留保として積み上げます。
たとえ利益が伸びていなくても、黒字でありさえすれば、その全額を配当としてしまわない限り、内部留保は積みあがります。
これにより、理屈の上では、株価は上昇するはずなんです。


もちろん、現実は理屈通りにはいきません。
その会社が将来、どれだけの利益を上げるか、を市場が想定し、それを織り込んだ価格で株価が形成されています。
それに相場環境・経済動向・市場の気まぐれ等、様々な要因も含めて株価は日々変動します。

理屈の上の価格と比べて上下にぶれますし、時にそのぶれ幅は大きなものにもなります。

その上ぶれの大きなときに買ってしまえば、そこに理屈の上の価格が追いついてくるまでに100年かかってしまうこともあるでしょう。


でも、少なくとも、今、株価は「行け行けどんどん」的な市場の気分・勢いによるプレミアムを織り込んでいるようには見えません。
PER10倍・PBR1倍を下回る株価の推移を見れば、将来利益を十分に先取りしているようにも見えません。

財務は健全で、業績も安定しており、緩やかながら右肩上がりのトレンドを維持している企業で、しかもその豊富な手元資金に裏打ちされた配当利回りも3〜4%は当たり前。


この条件で株式に投資することがそんなにリスクが高いのでしょうか?

流動性供給」の大義名分の下、これだけ世界中で紙幣の輪転機がフル回転している状況で貯金や債券など、安全資産だけに資産を集中させておくことがそんなに「安全」でしょうか?


私には今の株価は、貧乏人にとって「神様からの贈り物」にしか思えません。
収入は低くとも、残業・副業など少しだけ余分に頑張って、節約を少しだけ余分に頑張って、捻出した資金で投資する。
たったそれだけのことで、「配当」という名の副収入がどんどん積みあがっていくんです。
それに「複利」という魔法と時間をかけることで、その積み上げも加速していきます。


60歳時点で1億。

これって全然「高い目標ではない」と私は思うんですが・・・。


「畑を買って、その地価を毎日チェックして、その上げ下げに一喜一憂する農家がどこにいる?
気にするのはどれだけの野菜がとれたか、将来、どれだけの野菜がとれるか、だけ」

著名投資家・竹田和平さんの言葉です。

投資家として、頭の片隅には常においておきたい考え方ですね。



さて、今日であの大震災から一年です。

被災された皆さんへ、自分にできる支援を改めて考えなければ。


現地へ旅行してお金を落としてくるのが一番効果的な支援なんでしょうが、貧乏サラリーマンには時間も資金もなかなか・・・。
とりあえずは寄付と消費、ですね。

東北産のもの。
何買いましょうかねぇ。



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