買うべき割安株とは。

「割安株」と一口に言いましても、大きく分けて2種類あります。

ジュースで言えば、
A:「これは旨い!!250円でも買うよ!! えっ、これが普通の平凡なジュースと同じ120円!? それは安い!!」 
B:「別に大して旨いわけでもないけどまぁ飲める。 えっ、これ1本20円!? それは安い!!」

どっちの場合も「割安」です(この場合は「お買い得」かな?)。

株式投資でも言えば、Aが高収益を誇り、年10%を超えるEPS成長率を続けている超優良企業をPER20倍・PBR2倍くらいで購入するイメージ。
Bがキャッシュリッチで、配当利回りも高く、(多くの場合過度に)健全財務で、PER一桁、PBRで0.5倍を割り込むような株に当たるでしょうか。

これにちょっと亜流というか、変化バージョンとして「高配当」という点に特化して、優待込で5%を超えるような銘柄で、割安度がBまたはそれに近い水準の銘柄を保有する、いわゆる「株主優待投資」という手法もあります。


長期バイ&ホールドスタイルで取り組む場合、この中のどの手法が優れているのか、はたぶん永遠のテーマでしょう。
個人の好みもありますし、投入できる資金の規模等、諸条件によっても変わってくるかもしれません。
「絶対の正解はない」のは確かですよね。


ちなみにバフェットさんの好みは完全にA。
B銘柄への投資を「吸い殻投資」と呼んでおられましたし。


成果が大きいのはもちろんAでしょう。

単純な例でAとBを比較してみれば一目瞭然です。

A:EPS100円で、毎年10%成長する企業を2000円で購入(PER20倍)した場合。
B:毎年安定してEPS100円の銘柄を1000円で購入(PER10倍)した場合。


Bは投資元本を回収するのに必要な期間はちょうど10年です。
以後、毎年100円がそのまま収益となります。
Aは2年遅く、12年での投資元本回収となります。
しかしその12年目のEPSは285円。
以後も314円、335円・・・と、100円のままのBとの差はさらにどんどん拡大していきます。
こんな銘柄を超長期で保有できれば、享受できる果実は果てしなく大きなものになります。

20年目には611円、30年目には1,586円。
33年目にはついにEPSが投資元本の2000円を超えてしまいます。

こうなれば当然、株価も大きく上昇しているのは間違いありません。
EPS1500円ならPER10倍でも15,000円。
これだけの成長を続けている会社ならば将来の成長期待も織り込まれ、3万円前後にはなっているでしょう。

配当性向3割として考えれば配当は年500円程度。
配当利回り2.5%で考えれば株価は2万円。
こちらから計算してみてもやはり2万円を超える水準にはなっていそう。

いずれにしても購入時から10倍以上になるのは間違いないでしょう。



A株投資の最大にして唯一の問題はこの10%成長が本当に持続できるのかどうか、を見極めるのが困難なこと。
成長が止まってしまえば、単にB銘柄を2倍の高値で購入しただけ、になってしまいます。


私たち素人はその辺のリスクも考慮に入れて戦略をたてる必要があります。
例えばAとまでは行かなくても緩やかにでも成長している銘柄をできるだけBに近い水準で購入する、とか。



できれば一生のうちに二つか三つくらいは、A銘柄をつかまえてみたいものですけどね。


ちなみに私の現在のポートフォリオはと言いますと、ETF/インデックス投信が全体の55%、A(と信じている)銘柄18%、B銘柄17%、そして優待銘柄10%という比率になっています。

買い増しではなく、利益成長によってAの比率がぐぐぐいっと上がっていってくれることを祈ってます。



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