日経記事に思う。

今朝の日経新聞によると、長期金利配当利回りの差が1.7%にまで広がったそうです。

長期金利配当利回りの逆転現象については、もうかなり長く続いていて当たり前のような状況にすらなっていますが、その差がここへきて、また拡大傾向にあると。

要因としては成長期待の後退が挙げられています。


個人的にはこれってやっぱりチャンスにも見えるんですけどね。


もちろん、株式投資の醍醐味は投資先企業の利益成長です。
長期保有する会社の業績が成長を続け、増収増益そして増配を長期にわたって繰り返すことで、株価も、投資額に対する配当利回りも大きく伸びる、それが理想と言えるでしょう。
でも、それが期待しにくい状況になれば株式投資から手を引くべきなんでしょうか?


私は今回の危機は長引くとみています。
一方で、長期的にはやはり成長は続くとも思っています。
まぁそれはここではさておき、本当に成長が相当長い間止まる前提で考えてみましょう。



結論から言うと、それでも私は株式投資に優位があると思います。


単純に考えて、内部留保が10億円積みあがっている企業と、100億円積みあがっている企業では、他の諸条件が同じだった場合どちらに投資したいでしょうか。

例え利益成長がなくとも、黒字である限りは(100%配当しない限り)内部留保はさらに積みあがります。
現状、それが直ちに株価上昇に反映されるような状況ではありませんが、それが毎年毎年継続して積みあがることで、株価には上昇圧力が強まってくることは言うまでもありません。

それに配当利回り4〜5%が当たり前に存在する現状、それもPER10倍以下、PBR0.5倍以下、財務も鉄壁で業績も安定しているような企業でそのレベルの配当利回り、というのはそれ自体がかなり魅力的な投資条件にも思えてしまうんですが。

この状況で、全財産を超低金利の銀行預金に集中させておくことが合理的な判断とは、私にはとても思えません。



確かに、今、手出しができない状況にある方も少なからずおられるでしょう。

生活が苦しい、あるいは収入が安定せず、毎月一定額を投資できる状況にない方。
短期での結果を求められるプロの投資家などがその代表例。


であるならば、逆に今、手出しをできる状況にある人にとっては、最高の投資チャンスなのではないかと思えます。


私が株式投資を始めたのは7年ほど前。
投資する候補銘柄の過去の業績や株価を調べる中で、「こんなに安く買える時期があったんだ」と強く印象に残っているのは9・11テロ後の水準でした。

「こんな時に買えたらどんなに良かったか。でももうこんなレベルまで落ち込むことはないんだろうな」とすごく残念に思った記憶があります。

それから数年を経て、リーマンショックそしてギリシャ発ユーロ危機。


今回の危機は長引くことが予想されます。
その危機を乗り越え、世界経済が再び好調な時期が来たとして、その次にこのレベルのバーゲンセールが開催されるのは果たして何十年後になることか。

今回が私の人生における最後で最大のチャンスである可能性は決して低くありません。


少ないとはいえ毎月安定収入がある幸運に感謝しつつ、
今この状況で投資できること、およびこの状況そのものにも感謝しつつ、
そしてこんな状況で自国通貨が高い国に生まれた幸運(さらにはこれまでそれを築き上げてきた先達)にも感謝しつつ。

今月もまた、いつも通り収入の半分を株式市場に投入していくつもりです。



いつの日か、配当金だけで生活できる日を夢見つつ。







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