日経コラム 〜銀行と賢くつきあう方法〜
日経コラム「銀行と賢くつきあう方法」
http://www.nikkei.com/money/features/22.aspx?g=DGXNMSFK0603Q_06062012000000
ちょっと笑ってしまうような、そしてちょっと意地の悪い企画ですね。
個人的には通貨選択型で毎月分配型のハイイールド債投信がまず出てくるイメージだったんですが、変額年金と仕組み預金ですか。
最近はまたちょっと変わってきてるようです。
まぁ「考えるべきは自分(銀行)の利益のみ、お勧めはゴミ商品」という根本的なところは全く変化なしですけど。
少なくとも私の知る限り、まともな誠意をもって顧客利益を重視し、まともな商品を進めてくる銀行・証券会社って存在していないと思います。
資産運用はあくまでも自分で勉強して、自分の判断で、そして自分の責任で行うもの。
その根本的な大原則をまず理解しなければ、何も始まらないですよね。
「投資経験・知識ゼロの友人が興味を持ってアドバイスを求めてきた。予算は100万円」というシチュエーションで、私ならどう教えるか。
それはそれで難しいんですが・・・(汗)
私のスタイル(割安株バイ&ホールド)だと、買ってすぐに含み損を抱えることも日常茶飯事ですし、投資哲学から理解してもらわないと、「この方法はダメなんじゃないか、この人にアドバイスを求めたのが間違ってたんじゃないか」ってなってしまうのは明らかです。
でも、全くの初心者に「含み損を全く気にしない(むしろ喜んで買い増す)」発想を理解してもらうってのはけっこうハードル高い気も。
会社の後輩で今年の年明けくらいにまさにこれに該当する子がいまして。
(予算は30万強くらいでしたけど)
私のアドバイスとしては、まず長期投資の概念とPER・PBRなど基本的なことを教えた上で、
「30万全額を一気に投入せず、まず無理のない金額で経験を積むこと。」
「業種を分散したプチ株投資で3〜6銘柄程度に投資して、自分の保有株の値動きを体験すること、日々の経済環境と株価がどう連動するのか、その感覚をつかむこと」
(無理に儲けようとしないこと)
「投信はインデックス投信を1000円単位の積立方式で何本か選び、合計で毎月1万円程度を積み立てること」
「1年程度はそんな感じで無理をせず、知識・経験の蓄積に専念してのんびり取り組むこと」
「あとは財務・業績の安定した割安高利回り優待銘柄を2〜3銘柄くらい買ってみてもいいのでは」
程度のアドバイスを送りました。
そんなに間違ったことは言っていないと自分では思っているんですが・・・
彼は今や、株取引の面白さ(?)にハマり、ただのギャンブラーと化してしまいました。
30万どころか追加資金まで投入し、含み損を抱えた株は塩漬け、含み益の出た株は早めの利益確定、そして徐々に塩漬け株の比率が上がって今や全く身動きとれず・・・。
全く懲りる様子もなく、
「来週ボーナス入ったら○○を買おうと思ってるんですよ!!
けっこう急激に落ちてきてるし、9月から年末にかけて反発すると思うんで!!
2月って株価は落ちることが多いんですよね、だから年明けくらいに利益確定して2月に買い戻しますよ!!」
とか。
う〜ん。
なんでこうなってしまったんだろう。
教えた内容は間違ってなくても教えた方法・手順はもっと考えるべきだったんでしょうか。
まぁ自分にもそんな時期はありましたし、気持ちは大いに分かるんですが。
やっぱり株取引って楽しいし、うまくいったときはうれしいし。
初心者としてはたまらない刺激なんですよねー。
その辺の配慮が足りなかったのかも。
難しいものです。
ちなみに先月末、妹がマネックス証券に口座を開設しました。
同じく全くの初心者です。
今度はちゃんと教えてあげないと。
まぁホントは誰かに教わるよりも致命傷にならない程度に深傷を負って、身をもって学ぶのが一番勉強になるんですけどね。
いやホント難しい。
ライブドアからギリシャ問題まで、数々の荒波の直撃を受け、そのたびに深傷を負いながらも致命傷は負うことなく何とか今も生存している(一応、現状マイナスにはなってないです)私は本当にいろんな意味で幸運に恵まれていたんだな、とも思う今日この頃です。