ちょっと時間軸変えてみると。

某株系交流会にお邪魔してきました。

皆さん、すごく勉強熱心で、私なんぞよりもはるかに詳細な銘柄分析をしておられたりして、感心しながらも、ちょっと一部、違和感を感じる部分もあり。


「今年は厳しい運用成績になっちゃってるから後半、頑張らないと・・・」

って声を複数の方から聞いたんですよね。



「えっ? ここって長期目線の、バリュー系の方の集まりじゃなかったの?」

って、思わず聞き返しそうになりました。




基本、持ちっぱなし前提なんだからマイナスの年なんてあって当たり前。

なんなら2年とか3年マイナス沈みっぱなしなんてことがあっても全然不思議はありません。


それを「後半戦」て。


もうちょっと長い時間軸で考えてみた方が良くないですか?





ちなみに私は10年単位の時間軸で考えてます。




ITバブル崩壊、アメリカワールドトレードセンターの飛行機突入テロ、リーマンショック


だいたい10年に一度くらいの周期で大きな暴落が株式市場を襲います。


そこから大きな回復局面があって、億り人とやらが大量発生し、それにつられて新規参入組がなだれ込み、さらに相場は上昇し、そこからしばらくの幸せな期間を経て、相場は下降に転じ、振り落とされて退場に追い込まれる人が続出し、また10年に一度の大底をつける。。。





農地は連作を繰り返してるとどんどんやせ細っていきます。

どこかで休耕して、もう一度土地を肥やす期間が必要になります。


株式市場も同じです。



皆がそろって儲かる上昇相場の後は、養分補給が必要です。


その「養分」は、だいたいの場合、相場上昇で大儲けした人を見て「よ〜し自分も!」と鼻息荒く参入してくる新規参入組です。

こういう皆さんが持ち込む資金が、他の参加者のための養分となります。




身もふたもない話ですが、当たり前ですよね。

経験の浅い人が相場のクソ高値水準で頭から飛び込んでいけば、そりゃぁみんなの養分になるしかありません。



その失敗の経験を生かして、次の暴落⇒上昇のサイクルで養分を享受する側に回ればいいんです。
誰しも通る道なんですから。



でも、傷が浅ければ相場に踏みとどまり、その経験を次に生かすことができますが、その「次」がない方も少なくないんですよね。


最初は恐る恐る、少額で参入したのに買った株が上がって「もしかして私、才能ある?」とか勘違いして投資額を増やし、傷口を自ら広げてしまう、と。

これ、ビギナーズラック、なんて言われることもありますが、単に上昇相場の最終局面、山で言えば8〜9合目くらいで参入してくるからそこからまだ上が少しだけ残ってた、ってだけの話なんですけどね。



ということで、ここ最近で参入してこられた新規・ビギナーの皆さんに僭越ながらアドバイスさせていただくならば。


今、自分は「養分」なんだってこと。
少なくとも周囲はアナタを養分とみなしてる、ってことは自覚しといた方がよろしいのかと。


少なくとも一回はリーマンショックみたいな大暴落を実際に経験してみるまでは、まずは守りを固め、投資金額を抑えて、「深傷をおわない」ことを最優先すべきではないかと。


心配しなくても、大きな上昇相場のたびに新たな「養分」は大量に沸いてきます。

自分が「養分」役のターンは投資額を抑え、傷を浅く済ませることに専念しながら経験を積み、その経験を生かして次のサイクルで勝負に出る。


そこでそれなりの成功を得て、そこそこの資産を築き、まとまった金額を投資できる資金力を身につけた上で、その次のサイクルでいよいよ億り人を目指す。


そんな時間軸で戦う戦略もありだと思いますよ。









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