某著名評論家さん。

とある著名評論家さんがTV出演しておられました。

「○○に聞く老後を生き抜く投資革命」とかいうテーマ。


世の中、自称専門家、エセ評論家さんが渦巻く中で、個人的にこの方は比較的まともな方、と思っていたこともあり、
「へー、この人が投資について何語るんやろ」
って感じで見てみたんですが。


あちゃー。。。   って感じ(汗)。
Kさん、アナタもですか、って感じの番組でした。





お勧めは都心のマンション投資。

「投資は高い利回りを求めるとどうしても高いリスクを冒さざるをえない」
「老後は大きな失敗をしてしまうと取り返しがきかない。長期的視野で年利回り3%程度を目指すべき」
「不動産はとにかく立地」



言っておられることの一つ一つは決して間違ってないんですよ。

でも、全体としてまとめてみると、
「なんでそうなんねん」
と。





まず、大前提としての
「不動産投資はミドルリスク・ミドルリターン」
ってのは、個人的には全然違うと思います。



例えばジャンケン一発勝負を考えてみてください。
掛け金が倍になるか0になるか、オールorナッシング。

確率で言えば、とんでもなくハイリスクな「投資」です。



でも、一回の掛け金が100円だったら?
10連敗しても1000円。
人生に与える影響なんて皆無ですよね。


「リスク」ってのは確率論だけではなく、絶対額の問題もあるんです。


そしてこの「絶対額」の点で、不動産投資は株や仮想通貨なんぞ比較にもならないほどハイリスクです。
それほどのリスクを背負って戦う以上、「3%」なんて利回りじゃまるで話になりません。




で、お勧めの都心の好立地のマンション投資。

現状、利回りは5%とか6%とか?

それで管理費とか修繕積立費とかさっぴいて。
ローンの返済も引いて、税金も引かれたら。

手元にどれだけ残ります?


サラリーマンの本業を抱えて自主管理が無理なら管理会社も頼まないといけませんし。
退去があったら原状回復費。

「返済が終わればマンションが資産として残る」
なんて理屈はよく耳にしますが、築35年オーバーのマンションにいったいどれだけの価値がありますかねー。
それ、売りに出したらいったいいくらで売れるんでしょうねー。


何よりも、ここで抜け落ちてる観点は人間のリスク。


不動産投資は生身の人間が相手なんです。
PC画面とにらめっこして、あれこれクリックしてればいい投資とはわけが違います。


家賃滞納にクレーマー、ご近所トラブル。
あるいは質の低い管理会社、問題を抱えた物件を素人にはめ込もうとする仲介業者。。。


そんなこんなを無視して「都心マンションで3%の安定資産運用!!」とか、たちの悪いジョークにすらなってません。



「高望みせず、過剰なリスクは避けて3%程度の利回りを目指す」
なら、やっぱり端株で割安健全財務高配当株、でしょう。

少額で、銘柄数も分散して。
こんなにお手軽でリスクも低くて、それでいてニーズにピッタリの投資手法が存在するってのに、何が都心マンションやねん、と心から思ってしまいます。



もちろん、みきまるさんが提唱しておられるような優待バリュー投資も非常に優秀な投資法ですし、それと組み合わせてみれば、より効果的でしょう。

株主優待もある割安健全財務高配当株を、100株目指して端株で少しずつ積み上げる。

相場の上げ下げに関係なく、少額ずつ淡々と。


長期の資産運用を考えるなら、これ最強だと思います。



で、資産総額が順調に積み上がってきたら、株価が高値圏の時に、そのほんの一部を換金して、「不動産投資として収支があう物件」への投資も検討してみればいいんです。
(もちろん端株投資一本でも全然問題ありません)

「収支があう物件」の見極めはまぁ簡単ではありませんが。


例えば築古戸建てを建物ゼロ評価で土地値で購入とか。
値下がりが落ち着いてきた築30年とかのマンションで管理のしっかりしてるものを探すとか。

もちろん駅近好立地で貸すにも売るにも苦労しない、とか、
自宅から自転車圏内で自主管理の負担が少ない、なんて条件も大切です。


資産全体の1/5以下とかの金額で現金買い、であれば、不動産投資につきまとう「絶対額のリスク」もかなり軽減されますからね。



某著名評論家Kさんの評価が今日の番組によって大幅に下がってしまった。

そんな一日でありましたとさ。



まぁまだダークサイドに堕ちたワインの人(元M証券のNさんw)よりはマシかな?










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