ガイアの夜明け 〜ブラック企業〜

ガイアの夜明け、今回のお題は「ブラック企業」でした。

ドンキホーテはまぁ普通の(?)ブラック企業な感じでしたが、アリさんマークの引越社はなかなかきてましたね。
「これはホンマもんや」って感じで。

ただ、逆に考えると、これは労働者の側にもかなり問題があると言わざるを得ません。
お気の毒ではありますが。

誤解を恐れず、率直に言わせてもらうなら
「なんで復職求めて戦ってんの? なんでとっとと辞めへんの? アホちゃうの?」
と思ってしまいました。

月間の残業時間が100時間オーバーで、残業代込みの月給が27万。
それって時給換算したらいくらでしょう?
東京都内ならバイトでももっと給料のいい仕事なんていくらでもあるでしょうに。

それに加えて人格そのものを否定されるようなパワハラや肩たたき(というか肩どつき、というべきレベル?)もあって。

この会社にしがみつく意味が全く分かりません。



もっと言えば、今、組合の支援を受けて戦い、裁判で争う意味も分かりません。
最高裁まで争って、それで仮に全面勝利したとして、具体的に何円もらえるんでしょうか?
その金額はそれに費やす時間・労力・コストに見合うんでしょうか?

全て忘れて就職活動して、とっとと次の一歩を踏み出した方がよっぽど合理的に思えます。


まぁ組合の皆さんあたりは「こういう活動を通して社会からブラック企業を追放していく」的な使命感も持っておられるのかもしれませんが。
そんな活動なんかより、ブラック企業だと思ったらとっとと辞めてしまえばいいだけの話なんですよね、ホントは。

そんな地道な草の根運動なんかしなくても、社員がみんな辞めてしまえばそもそも企業は存続できませんから。




こういうのを見るたびに痛感するのは「企業に自分の人生を委ねるリスク」です。

たとえ現時点でブラック企業でなくとも、業績が悪化すれば待遇も悪化するのはよくある話。
私が在籍していた会社も入社当時は普通の会社でしたが、業績悪化・低迷が続く中でボーナスが減り、定期昇給が抑えられていくだけでは間に合わなくなってきました。
そこから先は残業代が一日上限3時間になり、上限2時間になり、上司による申告制になり、完全サービス残業になり、交通手当や出張手当などの各種手当が削られ、業務中の商品破損が基本、本人負担になり、その辺りから退職者が増え、人手不足で一人当たりの負担が急増し、残業時間が増え、休憩がとれなくなり、有休がとれなくなり、祝日が通常出勤日扱いになり、さらに退職者が増え・・・   という負のスパイラルに陥りました。

そこまでわかりやすい例ではなくとも、例えばリストラであったり倒産であったり、「定年まで働いて、あとの人生は退職金と年金で悠々自適」という人生設計を根底から覆される事態は普通に起こりうる時代です。


であるならば、一般労働者も会社に人生を委ねるのではなく、自分の人生の安全保障は自分で確保する必要があります。

例えば株式投資による配当金収入。
例えば不動産投資による家賃収入。
例えば週末起業による副収入。

例え月5万円でも、副収入を持っていれば、それによって「最悪、バイトでも食ってはいける」という状況にあれば、ブラック企業にしがみつくなんていう惨状におちいることはないはずです。



極論ついでにもう一つ。

ブラック企業の存在は社会にとって全面的に悪なんでしょうか?



善か悪か、と言われればそりゃぁもちろん悪でしょう。

でも、個人的にはブラック企業にも存在価値はあると思ってます。
それによって顧客として「ブラックでなければ実現不可能な価格」でサービス・商品を購入できることももちろんメリットですが、労働者の立場でも利用価値はあります。

例えば何らかの事情で自分が失業する事態に陥った時。
その時点で十分な貯蓄を用意できておらず、さしあたって急ぎ収入を確保しなければならない時。


ブラック企業は万年人手不足ですし、入社希望すればかなりの確率で採用してもらえます。
とりあえず次の仕事が見つかるまでの収入確保、という観点で言えば、半年待たなければ一円ももらえない失業保険なんかよりよっぽど頼りになるセーフティネット(?)です。

仕事がキツければ「38度の熱があって今日はどうしても無理です」と言ってしまえばいいんです。
あるいは「インフルエンザと診断されました」とでも言っておけば「それでも出てこい」とは言われないでしょう。
一生勤めるつもりならともかく、最初から一時しのぎだけのつもりなら上司や同僚の心証なんて全く気にする必要もありません。

どうしても面倒な事態になればとっとと消えればいいんです。
電話一本で、あるいは辞表を郵送で送りつけておしまい、でもいいし。

どうせ退職金なんてないでしょうし、それに相手はブラック企業
違法でなければ何やったって構いませんし、気に病む必要もありません(笑)



ま、それはともかくとして。


自分の人生は自分で決める。
その経済的な裏付けとなる副収入を確保しておく。

これからの時代、全ての日本人労働者に求められることですよね。